AI(人工知能)とは?今さら聞けない基礎知識から解説【2023最新】

2023/05/28

人工知能(AI)は、近年ますます注目される技術の一つです。

AIは、機械が人間のような知能を持つように作られたものであり、データ解析や複雑な問題を解決するためのプログラムに利用されます。

しかし、AIについて何となくは知っていても、仕組みや定義などの具体的な知識を持っている方は多くありません。

本記事では、AIの基礎知識から歴史、分類、アルゴリズム、学習方法、事例、将来的な展望まで、基礎的な知識から応用まで解説していきます。

また、AIをビジネスに有効活用する方法も紹介するので、AIについて詳しく知りたい方は、ぜひ参考にしてみてください。


AI(人工知能)とは?基礎知識を解説


AIとは、Artificial Intelligence(人工知能)の略称で、コンピュータプログラムによって人間の知能を模倣した技術です。

機械学習やディープラーニングといったアルゴリズムを使用して、大量のデータを解析し、複雑な問題を解決することが可能です。

そのためAIは、人間が行う知的作業をコンピュータによって代替することで、生産性を向上させたり、人間の判断力や意思決定能力を補完することができます。

AIが活躍する分野は、画像認識や音声認識、自動運転、自動翻訳、金融のリスク管理など多岐に渡って、既に実装されているのです。

AIは、今後ますます進化し、より高度な自律性や学習能力を持つようになると予想されており、AIと人間が協調して働く社会の実現や医療や教育分野での利用も期待されています。


AI(人工知能)が辿ってきた歴史


AI(人工知能)は、つい最近に研究され始めた分野だと勘違いする方も多いですが、実はAIは現代の、実用的に使用されるステージに到達するまでに長い歴史を辿ってきました。

AIが歩んできた歴史は、主に以下のように3段階あるので、それぞれ順番に解説していきます。

1950年代〜1960年代:記号論理学によるAI
1970年代〜1980年代:知識ベースAI
1990年代〜現在:機械学習によるAI

AIの歴史①:記号論理学によるAI


1950年代から1960年代にかけてのAIの歴史は、「記号論理学によるAI」の時代と呼ばれます。

この時代には、AI研究者たちは、数学的な論理学に基づいた「論理的推論」を中心に研究を進めました。

具体的には、AI研究者たちは、人間が論理的に問題を解決するプロセスを模倣することで、AIを実現しようとしたのです。

このアプローチでは、プログラムが人工的に設計されたルールに従って、論理的に推論を行い、問題を解決することが目指されました。

例えば、チェスをプレイするプログラムなどが開発されました。

この時代には、AIの基盤技術として、命題論理や一階述語論理といった論理学の理論が活用されています。

また、初期のAIシステムとして、ニューラルネットワーク(人間の脳の神経回路の構造を数学的に表現する手法)を利用したパーセプトロンも開発されました。

記号論理学によるAIは、当時としては画期的な技術であったものの、人工的にルールを設計する必要があるため、問題によっては限界があることが明らかになり、そこで、次の時代には、知識ベースAIが登場することになります。


AIの歴史②:知識ベースAI


1970年代から1980年代にかけてのAIの歴史は、「知識ベースAI」の時代と呼ばれます。

この時代には、AI研究者たちは、人間の知識をプログラムに取り込むことで、問題を解決する手法を模索しました。

具体的には、人間が持つ「常識」や「知識」を、ルールベースの知識ベースに組み込むことで、AIに判断力を与えようとしました。

例えば、医療診断や法的推論など、専門家が持つ知識を取り込んだシステムが開発されています。

また、プログラミング言語のLISPや、専門家がルールを記述するためのエキスパートシステムツール、AIの代表的な知識表現手法であるフレームやセマンティックネットワークなども登場しました。

知識ベースAIは、当時としては画期的な技術であったものの、人間が持つ知識をプログラムに取り込むことは困難であることが明らかになり、そこで、次の時代には、機械学習が登場することになります。


AIの歴史③:機械学習によるAI


1990年代以降のAIの歴史は、「機械学習によるAI」の時代と呼ばれます。この時代には、AIのアプローチが大きく変化しました。

従来の知識ベースAIでは、人間がルールや知識をプログラムに組み込むことが必要でしたが、機械学習によるAIは、プログラムにデータを与え、自動的に学習することが可能となりました。

この時代には、ニューラルネットワークや深層学習といった機械学習の技術が急速に発展し、画像認識、音声認識、自然言語処理などの分野で高い精度を持つAIが開発されました。

また、大量のデータを扱うためのデータベースや、高速に演算を行うためのGPUなども登場し、機械学習によるAIの発展に寄与しています。

現在では、AIがビジネスや社会の多様な分野で活用されています。

例えば、自動運転技術、音声アシスタント、オンライン広告、金融詐欺の検出など、AIの応用はますます広がっており、今後も、AIの発展は続き、人々の生活や社会に大きな影響を与えていくでしょう。


AI(人工知能)の種類


AIは、主に以下のような3つの種類に分けることができます。

特化型人工知能(ANI)
汎用人工知能(AGI)
人工超知能(ASI)

それぞれ、一つひとつ解説します。

特化型人工知能(ANI)


特化型人工知能(ANI)は、ある特定のタスクに限定された人工知能です。

例えば、自動運転車の運転支援システムや音声認識システムがあります。

ANIは、与えられたタスクを高い精度で実行することができますが、他のタスクに応用することはできません。

そのため、「弱いAI」と一般的に呼ばれます。

汎用人工知能(AGI)


一方、汎用人工知能(AGI)は、人間と同様に、様々なタスクに柔軟に対応できる人工知能です。

例えば、複数のタスクを同時にこなしたり、新しいタスクにも柔軟に対応したりできます。

AGIは、現在のAI技術では実現が難しいとされていますが、人間の知能の再現を目指す研究が行われています。

一般的に「強いAI」と呼ばれます。


人工超知能(ASI)


最後に、人工超知能(ASI)は、人間の知能を遥かに超えた人工知能です。

ASIが実現すれば、人間が想像することすらできないようなことを実現することができます。

しかし、ASIが人間を支配するなどの危険性も指摘されており、エスカレートすることのないように注意が必要です。

以上のように、ANIはある特定のタスクに特化した人工知能、AGIは様々なタスクに柔軟に対応できる人工知能、ASIは人間の知能を超えた人工知能を指します。

AI(人工知能)のアルゴリズム


アルゴリズムとは、コンピュータで計算を実行する際の「計算方法」、もっと分かりやすく言うと、ある作業を達成するための「作業手順」のことです。

ここでは、AIにおける代表的なアルゴリズムをいくつか紹介します。

決定木
遺伝的アルゴリズム
ニューラルネットワーク

代表的なアルゴリズム①:決定木


決定木(decision tree)とは、条件分岐によってデータを分類するアルゴリズムのことです。

木のような図式で表現され、ルートノードから始まって、分岐が繰り返されることで、最終的に目的変数が予測されます。

具体的には、データを分割する際に、最も効果的な分割方法を選択することで、効率的に目的変数を予測することができます。

例えば、ある商品を買うかどうかを予測する決定木を考えてみましょう。

最初の分割条件として、性別が男性か女性かで分けることができます。

男性の場合は、次に年齢が30歳以下か30歳以上かで分けることができます。

そして、女性の場合は、次に結婚しているかどうかで分けることができます。

このように、分割条件を適切に選択することで、より効率的に目的変数を予測することができるのです。

決定木は、分類問題において、精度の高い予測モデルを構築するために広く使われており、また、決定木は視覚的にも分かりやすく、解釈性が高いため、経営戦略やマーケティング戦略など、ビジネスにおいても有用な手法として活用されています。


代表的なアルゴリズム②:遺伝的アルゴリズム


遺伝的アルゴリズム(Genetic Algorithm)は、進化のプロセスを模したアルゴリズムであり、人工知能の分野においてもよく用いられるものです。

このアルゴリズムでは、ある問題において最適な解を見つけるために、複数の解候補を遺伝子のような形式で表現します。

これらの解候補の集合を集団と呼びます。

そして、集団内の解候補同士を交叉・突然変異させることによって新たな解候補を生成し、集団内で最も適した解を探索することが目的です。

具体的には、集団内の解候補を遺伝子として表現し、それぞれの遺伝子を組み合わせて新たな解候補を生成します。

この過程を交叉(crossover)と呼びます。

また、ランダムな変異を加えることによって、集団内に多様性を持たせることができ、この過程を突然変異(mutation)と呼びます。

遺伝的アルゴリズムは、多様な探索空間において、局所解に陥ることなく、最適解を発見することができる点が利点です。

しかし、解の集団を保持するために大量のメモリを必要とする場合があり、また遺伝的操作のパラメータの設定が難しいという課題もあります。


代表的なアルゴリズム③:ニューラルネットワーク


ニューラルネットワークは、生物の脳神経系を模倣したアルゴリズムの一種であり、機械学習の分野でよく使用されています。

ニューラルネットワークは、複数のニューロン(神経細胞)が互いに接続された層を重ねたもので構成されており、ニューロンは入力値を受け取り、それを処理し、出力値を生成します。

複数のニューロンが接続された層を重ねることで、複雑な入力値を受け取り、複雑な処理を行うことができるのです。

ニューラルネットワークは、教師あり学習や教師なし学習など、様々な種類の機械学習問題に使用されます。

例えば、画像認識や音声認識など。

ニューラルネットワークは、学習データを使って自己学習を行い、訓練されたモデルを使用して新しい入力値に対する予測を行うことが可能なのです。

最近では、深層学習と呼ばれる多層のニューラルネットワークを使った手法が注目されており、様々な応用が研究されています。



AI(人工知能)の学習方法


AI(人工知能)は、どのような学習方法を用いて、アルゴリズムを身に付けているのでしょうか。

ここでは、AIの学習方法について解説します。

教師あり学習
教師なし学習
強化学習

学習方法①:教師あり学習


AIの学習方法の一つに「教師あり学習(Supervised Learning)」があります。

教師あり学習は、人間がラベル付けされたデータ(入力データとそれに対応する正解データ)を用いて、機械が正解を予測できるように学習させる手法です。

具体的には、例えば、写真が犬か猫かを判定するAIを作る場合、大量の写真データを用意し、それぞれが犬か猫かのラベルをつけておきます。

このデータを学習データとして機械に与えることで、機械はデータの特徴を抽出し、新しい写真が犬か猫かを予測できるようになるのです。

教師あり学習は、分類問題や回帰問題に有効な手法であり、機械翻訳や音声認識、画像認識などの分野でよく用いられています。

ただし、正解データを用意する必要があるため、データの収集やラベル付けが容易ではない場合には、他の学習方法が適していることもあります。

学習方法②:教師なし学習


AIの学習方法には、教師あり学習以外にも「教師なし学習(Unsupervised Learning)」という方法があります。

教師なし学習は、正解のラベルが与えられず、与えられたデータから自己組織化されたパターンを見つけ出す方法です。

代表的な手法には、クラスタリング、次元削減、異常検知などがあります。

クラスタリングは、データを類似したグループに分類する手法です。

例えば、顧客の購買履歴を分析して、類似した特徴を持つ顧客をグループ化することができます。

次元削減は、膨大なデータから本質的な情報を取り出す手法です。

例えば、大量の画像データから、重要な特徴量を抽出して、画像の分類や特定の物体検出などを行うことができます。

異常検知は、通常とは異なる振る舞いをするデータを検出する手法です。

例えば、製造ライン上での不良品検出や、金融取引の不正検出などに利用されます。

教師なし学習は、教師あり学習とは異なり、大量のデータを使って自己組織化されたパターンを見つけ出すことができるため、データマイニングや前処理などの分野で幅広く応用されています。


学習方法③:強化学習


強化学習(Reinforcement Learning)は、AIが環境とやり取りしながら、報酬を最大化するように学習する手法です。

AIは、ある状態において、どのような行動をとるべきかを学習し、その結果として得られる報酬を最大化することを目指します。

具体的には、AIはある状態において、どのような行動をとるべきかを決定し、その結果として得られる報酬を評価します。

報酬が高ければ、AIはその行動を選択するように学習していきます。逆に報酬が低ければ、同様にその行動を選択することを控えるように学習するのです。

そして、強化学習は様々な分野で応用されています。

例えば、囲碁や将棋といったボードゲーム、自動運転やロボット制御、またはビジネス上の意思決定などがあります。

最近では、AlphaGoやAlphaZeroといった強化学習に基づくAIが、人間を上回る成績を収めるなど、注目を集めています。


AI(人工知能)を活用した事例


AI技術は、既に様々な分野で活用されています。

ここでは、具体的にどのような場面で、どのような方法で使用されているのかを紹介します。

「自然言語処理(NLP)による音声認識・翻訳技術」
例えば、Amazon AlexaやGoogle Homeなどの音声アシスタント、Google翻訳やDeeplなどの翻訳サービスがあります。これらは、NLP技術を応用しています。


「画像認識技術」
顔認識技術や自動運転技術、監視カメラの映像からの物体検出、医療画像の診断支援などに応用されています。


「金融分野でのAI活用」
投資家向けの株式相場予測、保険の契約者評価、クレジットスコアリング、不正検知などにAIが使われています。


「製造業や物流業界でのAI活用」
製造ラインの品質管理や欠陥部品の検出、製品の予測メンテナンス、物流の最適経路の検討などにAIが使われています。


「エンターテインメント産業でのAI活用」
音楽や映画の自動生成、ゲームのAIキャラクター、SNSの自動翻訳や自動要約機能などにAIが使われています。

これらの例からも分かるように、AIは多様な分野で活用され、今後もますます普及していくことが予想されます。


まとめ:将来的なAI(人工知能)の展望


人工知能(AI)の技術は、今後ますます進化し、私たちの生活に多大な影響を与えることが予想されています。

将来的なAIの展望については、以下のような未来が予測されます。


AIによる業務の自動化が進み、人間が行う必要のある単調で繰り返しの作業が減少する。
AIを活用した医療技術の発展により、より正確で迅速な診断が可能になる。
自動運転技術の発展により、交通事故が減少し、移動手段がより便利になる。
AIによるクリエイティブな活動の支援が進み、芸術作品や文学作品、音楽などの創作活動にもAIが活用されるようになる。
AIによる音声や画像の認識技術の進化により、より自然な人とのコミュニケーションが可能になる。
AIがビッグデータを分析することにより、より効率的なビジネス戦略の立案や社会問題の解決策の提供が可能になる。
AIが人間の知性を超えることで、新たな知識や発見が生まれ、人類の知的進化を促すことが期待される。

しかし、一方でAIによる労働力の削減や、倫理的・社会的な問題も議論されています。

人間とAIが共存し、共に発展していくためには、適切なルールや規制、倫理的な枠組みが必要になっていくでしょう。

まとめ:AI(人工知能)をビジネスに有効活用しましょう


AIは時代とともに発展し、特徴や機能が年々アップデートされています。

ビジネスの現場でもAIを導入することが増えており、情報収集は専門家だけでなく様々な方に必要になっています。

この記事を通して、AIについての理解を深めていただければ幸いです。


ちなみに、今回の記事はAIの発展を実感していただくために、最新のAI技術である「Chat GPT」を利用して執筆してみました。

Chat GPTとは、大規模言語モデルの一つで、OpenAIが開発した自然言語処理に特化した人工知能エージェントです。

多少は文章が自然になるよう手直しをしていますが、8割ほどはChat GPTで出力された文章を利用しています。

これからは、社内・社外との連絡やホームページ上のお知らせなど、Chat GPTに文章作成を丸投げするような未来が訪れるかもしれません。

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